情報誌げんぱつ

原発問題住民運動全国連絡センターが発行する情報誌「げんぱつ」の最新号を紹介します。

「げんぱつ」は、毎月1回発行されています。年間購読料は送料込みで3000円です(1部 300円)。

 最新号は、こちらから参照できます。

 2018年8号の主な内容は次の通りです。

1ページ:7月31日、原子力委員会が原発の使用済み燃料の再処理から発生するプルトニウムの利用指針を、15年ぶりに改定した。具体的方法や数値目標を示さず電力会社まかせの方針である。いま、高速増殖炉開発は技術的困難から行き詰まり、プルサーマル計画は福島第一原発事故で破綻した。六ヶ所村の再処理工場は、23回も竣工延期繰り返し見通しが立たない。政府は、破綻した核燃料サイクル政策から撤退するのが筋道である。

2ページ:8月6日、政府は原発事故に備えるために電力会社に保険加入を義務づけている一事業所ごとの賠償措置額について、現行の最大1200億円(法制定時は50億円)を見直さず引き上げを見送った。福島第一原発事故については、2016年末に損害賠償、除染費用、廃炉費用などの事故対策費は21兆5000億円と試算されている。これは、現行の損害賠償措置額の100倍でも足りない。このため、国は原子力損害賠償・廃炉等支援機構をつくった。ところが、原子力損害賠償機構は、「万一の際の賠償への備えは、福島第一原発事故前から確保されて置くべきだったが、実際には何ら制度的な措置は講じられず、当然ながら、そうした費用を料金原価に参入することもなかった。」として、国民に「後払い」をおしつけている。原子力損害賠償法の賠償措置額を、事故相応の金額に引き上げることができないと言うのであれば、「原発ゼロ」の道しかあり得ない。

▼「原発ゼロ基本法案」が野党四党(立憲民主党、共産党、自由党、社民党)から、3月9日に共同提案されていた。しかし、自民党と公明党は、原発ゼロ基本法案の審議入りを拒否し続けた。

3ページ:8月23日、原発の再稼働をめぐって、電力会社11社が安全対策費として見込んでいる金額は、4兆4000億円にのぼることがあきらかになった。政府は、原発コストを電源別の原価では最も安いと主張していたが、1基当たりの安全対策費が1000億円を超えるとなれば、原価が安いという評価の前提がくずれている。政府が決めた新規性基準には、福島原発事故の検証と、火山・地震国の日本にふさわしい安全対策は考慮されていない。

▼東京電力・中部電力・日立・東芝が原子力事業で提携協議を始めていることが報道された。

▼清水建設の下請け会社が、福島第一原発事故で発生した除せin廃棄物を不法投棄していた疑いで。環境庁が調査に入り、福島県警が捜査している。下請け会社は、福島県大熊町の家屋解体作業で発生した除染廃棄物を仮置き場に運ばず、その場に穴を掘って埋めていた。

4ページ:福島第一原発事故で発生した汚染水が、92万トン、680基の汚染水タンクに貯蔵されている。ところが、汚染水タンクの水を調査したところ、トリチウム以外の放射性物質であるヨウ素129、ルテニウム106、テクネチウム99なども検出された。原子力規制医委員会は、これらの汚染水を、法令基準以下のレベルに、水でうすめて海洋投棄することを東電にせまっている。地元漁業者をはじめとする県民は、風評被害が再燃することから反対している。8月30日には、福島県富岡町で、「汚染水の処分方法についての説明会・公聴会」がおこなわれ、原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也代表委員も意見表明をした。

▼8月9日、中国電力は、建設中の島根原発3号機の稼働に向けた適合性審査を、規制委員会に申請した。建設中の原発の申請は、2014年の青森県・大間原発に続く二例目である。島根原発の周囲30Km県内には、島根県と鳥取県の6市、47万人が暮らしている。国の言いなりになってきた自治体の姿勢に大きな批判がおこっている。

▼今年の夏は、猛暑の中でも再生可能エネルギーと節電によって、電力には余力がある。 

5ページ:日立製作所がすすめているイギリスの原発建設に損失リスクが生まれている。建設工事の中核を担ってきたアメリカの建設大手のベクレル社は、建設費が高騰する見通しとなって建設工事から撤退することになった。2016年に日立は、ベクレル社、日揮、日立の三社連合を結成して、イギリスでの原発建設をすすめてきた。

▼三菱重工がトルコですすめている原発建設計画では、当初想定した事業費の2倍以上の5兆円にふくらみ、日本とトルコ両政府による支援による資金問題がでている。伊藤商事は、コスト増を理由に計画参加をとりやめている。

▼ブラジルが、福島県産品の輸入制限を完全撤廃した。

6ページ:「各地からの便り」が掲載されています。

▼8月22日、「高浜原発4号機の 再稼働許すな!」 オール福井犯原発連絡会は、福井県庁前で再稼働判定を訴えて、宣伝行動をおこなった。

▼8月21日、福島第一原発事故での避難生活に伴う損害賠償裁判で、福島原発いわき避難者訴訟第三陣の第3回口頭弁論が、福島地裁いわき支部でおこなわれた。富岡町の避難者石田孝明さんが意見陳述をおこなった。

▼8月11日、東海第二原発を考えるパネルトークが水戸市内でおこなわれた。「脱原発ネットワーク茨城」共同代表の小川仙月さんが東海第二原発の危険性について訴えた。

7ページ:7月の原発事故や点検作業のほか東電旧経営陣の三番や経産省の汚染水処分方法に関する公聴会などについて、9件をとりあげている。

8ページ:書評『世界の原子力発電所開発の動向・2018年版』編集発行 原子力産業協会

     原発問題の解説『福島第一原発事故後の原発推進の怪?   再稼働のための新基準』

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